IT導入支援事業者になるには
1. IT導入支援事業者とは
デジタル化・AI導入補助金では、補助金を受け取るのは中小企業や小規模事業者です。ただし申請は、その事業者が単独で行うわけではありません。導入するソフトウェアを提供する会社が、パートナーとして一緒に手続きを進めます。この立場が「IT導入支援事業者」です。
つまり、自社のソフトウェアをこの補助金の対象にしたい場合、まず事務局に事業者として登録する必要があります。登録していない会社の商品は、どれだけ優れていても補助の対象になりません。
事業者登録 → ITツール登録 → お客様への提案、という順番です。商品の登録は事業者登録が終わってからになるため、公募の締切から逆算して動く必要があります。
2. 登録できる会社の条件
主な条件は次のとおりです。
- 日本国内で事業を営む法人、または個人事業主であること
- 登録するソフトウェアを、自社で提供または販売できる立場にあること
- 導入後の保守やサポートを提供できる体制があること
- 過去に補助金の不正な受給などを行っていないこと
設立からの年数や、資本金の下限は設けられていません。設立まもない会社でも登録できます。ただし直近の決算書の提出を求められるため、決算を一度も迎えていない場合は事務局への確認が必要です。
3. 登録から営業開始までの流れ
- gBizIDプライムを取得する
申請には国が発行する法人共通の認証IDが必要です。書類の郵送を伴うため、発行までに2週間ほどかかります。ここが全体で一番時間のかかる工程です。 - 事業者登録を申請する
会社情報、事業内容、体制などを入力します。 - 審査を待つ
おおむね2〜4週間です。不備があると差し戻され、その分だけ後ろにずれます。 - ITツールを登録する
登録が完了したら、補助対象にしたい商品を登録します。機能の分類や価格の根拠を求められます。 - 提案を始める
ツールの登録が承認されると、お客様への提案ができるようになります。
gBizIDの取得から数えると、提案を始められるまでに1か月半から2か月を見ておくと安全です。
4. 用意する書類
| 登記事項証明書 | 発行から3か月以内のもの。法務局またはオンラインで取得します。 |
|---|---|
| 直近の決算書 | 貸借対照表と損益計算書。 |
| gBizIDプライム | 事前に取得しておきます。書類の郵送があるため早めに着手してください。 |
| 会社の概要資料 | 事業内容や体制がわかるもの。会社案内で足りる場合が多いです。 |
| ITツールの情報 | 機能一覧、価格表、画面がわかる資料。事業者登録のあとに使います。 |
年度によって求められる書類は変わります。申請前に、必ず公募要領の最新版でご確認ください。
5. つまずきやすい3つの箇所
gBizIDの取得が間に合わない
もっとも多いのがこれです。書類の郵送を挟むため、思い立ってすぐには取れません。締切の2か月前には着手してください。
ITツールの分類が合っていない
登録するソフトウェアがどの分類にあたるかは、事務局が定めた区分に従います。自社での呼び方と区分の名前が違うことは珍しくありません。ここを間違えると差し戻されます。
価格の根拠を示せない
登録する価格が妥当であることを説明できる資料が要ります。既存のお客様への販売実績や、公開している価格表が根拠になります。補助金のために価格を上げると、審査で問題になります。
6. まとめ
IT導入支援事業者の登録は、書類そのものは多くありません。時間がかかるのはgBizIDの取得と、事務局の審査です。逆に言えば、早めに着手すれば難しい手続きではありません。
KIZASHIでは、この登録手続きをすべて代わりに進めています。御社にお願いするのは、製品の情報をご提供いただくことだけです。ITツールの分類や価格の根拠づくりも、これまでの実績をもとにお手伝いします。
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荒川 信一